目に艶やかな桜に対し、今が盛りの梅は高貴な香りを放ちます。
平和大通りに咲く大ぶりで淡いピンクの「豊後梅」
この木の下を通ると、あまりの芳しさに幸せな気持ちになります。
実家の近くには柑橘畑に混じり、白梅の畑がありました。
夜、車から降りると、清らかな香りが鼻をくすぐりました。
暗い中から香りだけが放たれていて、不思議な気持ちになったものです。
暖かい日中には、梅の木の下にあおむけに寝転がり、梅の花とその向こうに広がる蒼い空を、飽きることなく見続けていました。
ぼんやりながら未来に希望があり、小さな不安を払しょくする夢がありました。
もうその梅畑も無くなってしまいましたが、香りの記憶は明快に留まっています。
ホリーと見上げる梅の木に、懐かしく幸せな記憶が蘇ります。
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