5月2日、夕方4時半を過ぎた時間だったと記憶しています。
「おそらく卵巣癌」と言われ、至急紹介をしていただき駆け込んだ市民病院。
4ヶ月前の事なのに、その情景ははっきりと脳裏にあります。
CTの画像診断を診た医師から「卵巣癌の人、ほとんど進んだ状態でくるのよ」と言われました。
その重い言葉とは裏腹に、『さあ、どうやって治すか』という雰囲気を感じました。
慰めて欲しいわけじゃない、治る道筋があるのならそれをを示してほしい・・・私もそんな気持ちでした。
MRIとCTの予約しその画像を最短で送ってもらうよう依頼しつつ、癌細胞を採取するための手術日程を抑える・・・手術室が5月20日の一か所だけ開いており、その日の予約を入れ、それに合わせて入院も決まりました。
私の頭の中はカレンダーが渦巻き、各種支払い、給与の査定などの予定をどうするか考えていました。
命の瀬戸際に居るのに「先生、退院はいつくらいになりそうですか?」などと質問したのです。
腹腔鏡での手術なので、予定通りなら術後3日で退院とのこと。
テキパキと予定が決まり、その後肺に溜まった水を抜く処置をしました。
この日はゴールデンウィークの中日。
この日を逃したら、また何日か伸びてしまう。
息苦しい日々はこれで終わり・・・でも「また溜まるけどね、そうなったらまた抜きます」と言われ、ガッカリ。
しかし、しばらくは深呼吸ができる状態に戻るんだ。
左の肺から1.5リットルもの水を抜き、胸はスッキリ、でも胸中は重く帰りました。
(しかし抗癌剤が効き、4ヶ月現在、腹水・肺水共に溜まっていません)
こんなことになるなんて、私は誰かに冷たかったのだろうか?
誰かを傷つけたのだろうか?
会社に帰り、スタッフに病気のこと入院手術の日程など報告し、事務手続きの支持をしながら、やたらテンション高くいる私。
気持ちを暗くすると、そのままどこまでも落ちてしまいそうでした。
見守って・・・。
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